五色塚古墳
2015年10月訪問
五色塚古墳(ごしきづかこふん)は兵庫県神戸市垂水区にある古墳で、国の史跡に指定されています。被葬者は不明で築造は4世紀末から5世紀初頭と推定されており、形は前方後円墳で周囲に濠を巡らし、前方部を南西の海側に向け墳丘は3段に築かれています。墳丘長194mは全国で40位程度、兵庫県下では最大規模の大きさを誇ります。
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駐車場前から見た五色塚古墳 |
墳丘表面の格段に配された鱗付円筒埴輪・朝顔形埴輪は計約2200本で別名の「千壺古墳(せんつぼこふん)」はこの多さからきているとも言われており、敷かれている葺石は約223万個、総重量2784トンと推定されます。また、上段、中段の葺石は調査の結果から淡路島産であると考えられ、日本書紀の記述と一致するとして注目されています。
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見事な葺石の五色塚古墳 |
復元され入れる古墳
歴史好き、古墳好きの方々には有名な古墳ですが、そうでない人々にも一見の価値がある古墳です。整備され、公園のように自由に入れる古墳は各地にありますが、この五色塚古墳は日本で復元整備された古墳第一号であり、大きな前方後円墳というだけでなく、葺石や埴輪も復元配置された築造当時の美しい姿を再現しています。
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美しく再現された葺石 |
この復元にあたり、現在古墳上に置かれている埴輪はレプリカで、葺石の出土したものは前方部に、新たなものは後円部に利用されているそうです。
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古い史跡五色塚古墳及び小壺古墳の碑 |
日本神話とも関わりの深い淡路島の対岸で、交通の要衝である明石海峡を見渡す高台の上に築かれたこの古墳はやはり相当な地位にあった人物の墳墓であったと想像されます。
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門と管理事務所 |
見学も駐車場も無料ですが、入口の管理事務所で簡単な手続き(大まかな住所などを記入)して入ります。開門時間は午前9時から午後5時で月曜日と年末年始は休みのようです。
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史跡五色塚古墳及び小壺古墳の碑 |
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五色塚古墳の説明板 |
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階段など整備され歩きやすくなっています。 |
階段と古墳上面など決められた範囲しか立ち入れませんが、美しく再現された五色塚古墳は下からも上からも見る価値があります。
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後円部 |
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明石海峡の近さがわかります。 |
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前方部の端から見た後円部 |
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後円部の頂上 |
小壺古墳
五色塚古墳のすぐ西側にある円墳が小壺古墳(こつぼこふん)です。元は2段の墳丘からなるこの古墳は現在は盛土で1段に成形し保護され、五色塚古墳と合わせて国の史跡に指定されています。
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左の小高い丘が小壺古墳 |
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五色塚古墳から見た小壺古墳 |
淡路島と明石海峡大橋を望む
今は五色山と呼ばれる高台にある古墳からは鉄道、国道、マリンピア神戸を挟んですぐにある明石海峡がよく見えます。
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明石海峡大橋と淡路島 |
対岸の淡路島とそこへ渡る明石海峡大橋の景色はまさに絶景です。明石海峡大橋の舞子海上プロムナードや三井アウトレットパーク マリンピア神戸、海水浴場のアジュール舞子など近くにはお出かけスポットも色々ありますので五色塚古墳と合わせ回ることも可能です。
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最高部から明石海峡を望む |
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夕暮れの明石海峡大橋 |
アクセス
すぐ横を走る鉄道はともかく、一段下を通る国道2号線からはすぐ近くなのにまず見えません。駅から徒歩、また車いずれの場合も住宅街の中を通るので直線的に行けず、初めての時は地図やカーナビを利用したほうが良いです。
車で最もわかりやすいコースと思われるのは、国道2号線の「商大筋」交差点を大阪方面からは右折、明石方面からは左折し鉄道の下をくぐり駅前の「垂水駅西」交差点をそのまま直進します。すぐ次の信号で左斜め前に折れる上り坂があるのでそちらに曲がって坂を上り道なりに500m程進むと上に「五色塚古墳」の看板が見えるので、次の角に交番(若干わかりにくい)のある交差点を左折します。後は200m弱進むと正面に古墳、右手に無料駐車場があります。
JR山陽本線垂水駅または山陽電鉄本線山陽垂水駅から徒歩の場合も駅前の「垂水駅西」交差点を北(鉄道高架と逆方向)に進むと上記同様に次の信号を左斜め前の坂を上る車道コースとなりますが、信号手前のマンションと駐車場の間にある赤く塗られた細い坂道(五色塚古墳の標識あり)を上ると住宅街の中を近道できます。500m程歩くと(途切れがちな)赤い舗装が終わり少し広い道と交差するのでそこを左折すると古墳に着きます。
山陽電鉄霞ヶ丘駅からは改札を出て「五色塚古墳 近道 東」の看板があるのでそれに従い右(東)に線路沿いを行くと最短で到着できるようです。
Goshikiduka Tumulus(Tarumi Ward,Kobe City,Hyogo Prefecture)
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