2017年12月12日火曜日

板持十三重塔 厳島神社(富田林市) ・鎌倉時代作と考えられる石塔と近くの神社

板持十三重塔

2017年10月訪問
板持十三重塔(いたもちじゅうさんじゅうのとう)は大阪府富田林市東板持町にある石塔です。高台の上に造られた寿美ヶ丘という住宅地にある墓地の中で、ひときわ高くそびえるのがこの十三重の石塔です。
戦前に制定された「重要美術品等ノ保存ニ関スル法律」によって、昭和10年(1935年)5月20日に重要美術品(旧法)に認定されています。

板持十三重塔(富田林市)
板持十三重塔(富田林市)



歴史・概要

現地の説明板によると、このような石塔は多層塔や多重塔とも呼ばれ、個人や集団がそれぞれの願いを塔に託して建立したもので、十三重以外にも三重、五重、七重といった奇数に造られています。調べたところ、国指定重要文化財クラスの十三重石塔は広島県や熊本県、香川県などにもあるようです。

板持十三重塔(富田林市)
板持十三重塔の説明板

こちらの板持十三重塔は花崗岩で造られ、その高さは4mを越えます。塔自体の重さにより礎石は半ば地面に埋没していますが、基礎石にわずかに残る銘文には「文保(ぶんぽう)
三年(1319年)巳末」という文字が読み取れ、構造の特徴からも鎌倉時代後期の作と考えられています。

板持十三重塔(富田林市)
十三重塔の基礎部分

ここは楠木正成ゆかりの千早赤阪村にも近く、文保3年(1319年)という年代も正成の活躍する時代の直前であることから、この石塔の造立に楠木氏に関係する有力者が関わっていた可能性も十分あるようです。

板持十三重塔(富田林市)
全体的に橙色のペンキでも塗られたような感じに見えます。

大正6年(1917年)に刊行された「郷土史の研究」には、「塔の心柱は或いは金ならんかと伝傳(いいつた)へたり」と、塔の中心の柱にまつわる黄金の言い伝えが記載され、第二次世界大戦後にこの地に進駐してきた米軍が、公民館の建築と引き替えにこの石塔をアメリカへ持ち帰ろうとした逸話なども残されています。

板持十三重塔(富田林市)
富田林中心部を一望できる立地です。

●富田林市 わたしのまちの文化財 →https://www.city.tondabayashi.osaka.jp/public/section/bunkazai/pr/machi/37.html

●富田林きらめきミュージアム 十三重塔 →https://www.city.tondabayashi.osaka.jp/museum/search/detail/?pkId=37

板持十三重塔(富田林市)
旧法にて重要美術品にしてされています。

厳島神社(富田林市)

厳島神社は大阪府富田林市東板持町にある神社です。今回は板持十三重塔探索の帰りに急遽立ち寄ってお参りしたので、予備知識もなくあまり詳しく見てまわっていません。

厳島神社(富田林市)
厳島神社(富田林市)

歴史・概要

ネットで調べましたが資料がなく、厳島神社の創建年代は不明ですが、明治44年(1911年)発行の地図にはこの場所に神社のマークがありました。
祭神も確認できていませんが、厳島神社ということは市杵島姫(いちきしまひめ)神ということでしょうか。ここから2kmほど南西の滝谷不動尊の近くにある春日神社の境内社に善女竜王を祀る厳島神社があるようですが関係は不明です。

厳島神社(富田林市)
桜の名所でもあるようです。

現在は東板持町の高台の上にある寿美ヶ丘という住宅地の西の端にある神社、という印象もありますが、本来は佐備川の東岸、古くからの東板持集落の南端の高台の上に鎮座している神社、という方が正しいと思われます。また、東板持集会所前の佐備川に架かる橋は「厳島橋」という名でした。
東板持の集落から参道の坂を上ると、お社と広場があるくらいの小さな神社ですが、春は桜が美しいようです。

厳島神社(富田林市)
参道は写真左下から

アクセス

板持十三重塔、厳島神社ともに駐車場は無いようです。公共交通機関では近鉄長野線「富田林」駅から金剛バスに乗り「板持」バス停下車。少し戻ると左に郵便局のある交差点なので逆の右(東)に入ります。道なりに進み佐備川にかかる高橋を渡り、坂を上ると寿美ヶ丘町の住宅案内図のある突き当りなので左折。すぐ左手に厳島神社があるのでの裏手から広場に入れます。
十三重塔へは住宅案内板の突き当りを左折、すぐに右にカーブしているのでそのまま進み、二つ目の角を左に曲がります。少し進むと右手に共同墓地が見えてくるので、坂を下り墓地に入り、坂を上ると右に十三重塔があります。

付近に駐車場は見当たりませんが、車で近くまで行くには国道309号線の「板持南」交差点を北に入り、(押しボタン式含め)二つ目の信号が前述の「板持」バス停近くの交差点なので右折し直進すると住宅案内板のある突き当りとなります。

経路上に案内板などはほとんど見かけませんでしたので地図で確認しておいた方が良いです。

Itamochi Stonetower/Itsukushima Shrine(Tondabayashi City,Osaka Prefecture)


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